外壁塗装の種類とそのメリット(外張り断熱工法)
柱の外側からすっぽりと住まい全体を包んで断熱するのが外張り断熱工法で、建物の外側に断熱材をビスで取り付ける作業になります。
おもに木造住宅や鉄骨住宅に用いられる工法で、軽量な板状の発泡プラスチック系断熱材を使用します。
リフォームの場合は住みながら施工することが可能なので、引越しや仮住まいをする必要がありません。
もう少し詳しく解説しますと、建物の外側を断熱材で切れ目無く包み込む断熱工法が外張断熱工法です。
断熱材を用いて、柱の間に断熱材をはめ込む工法は、充填断熱工法と呼ばれ、外張断熱工法とは区別されます。
外張断熱工法は壁内が空洞であり、配線・配管の施工が容易になります。
外張り断熱は、充填断熱と比べて結露が発生する露点が躯体の外側にあるため、建物内部に結露が発生しにくく、
外張断熱工法と充填断熱工法を併用することで、さらに断熱性能が高い建築とすることができます。
外張り断熱の特徴として次の点が挙げられます。
・断熱効果が極めて高い→空調の省エネ効果が期待できます。
建物の外側を断熱材ですっぽり覆うため、建物内部への断熱効果が高くなり、夏の熱気や冬の寒気の影響を受けにくい為、冷暖房を強くする必要性が少なくなります。
・健康的環境の保持→喘息やアレルギーに効果が期待できます。
高い断熱性・気密性により結露が発生しにくい室内環境となり、カビやダニの被害軽減が期待できます。
・断熱材の施工がしやすい→高い施工精度、住宅の高品質化が期待できます。
建物の外側からボード状の断熱材を張るため、施工精度を担保しやすくなります。
・熱橋(=建物内外を熱が通り抜ける現象)が少ない→断熱性能がより高く→省エネになります。
内断熱のように、構造体(柱)で断熱が途切れないため、建物内外を熱が通り抜ける熱橋の発生率が非常に少なくなります。
・柱を断熱材で覆わない→室内空間を広く使えます。
断熱工法には様々な種類があり、断熱素材も多数開発されています。
そのため施工方法を細かく分けると30以上の種類が存在しますが、おおまかには以下のように分類されます。
■木造・鉄骨造 RC造
■外断熱 外張り断熱 外断熱
■内断熱 充填断熱 内断熱
「外張り断熱」はおもに木造住宅や鉄骨住宅に用いられます。
「外断熱」はRC(鉄筋コンクリート)造の建物に対して、外側を断熱材で覆う工法です。
どちらも建物を外側から断熱することで、壁や柱といった内部結露のリスクを軽減することができます。
少し紛らわしいのですが、「外張り断熱」と「外断熱」をまとめて「外断熱」と呼ぶこともあります。